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インターネットのあり方を変える? 個人ニュースサイト“blog”を運営する人たち


2002年11月11日

日本の“個人ニュースサイト”と米国のblog。その違いは……

“blog”と呼ばれるウェブサイトが、米国で大流行している。blogはWeb Logの略語。意味をそのままとれば、ウェブ上の日記サイトということになる。しかし米国内の最近の傾向では、単なる日記ではなく、日々の新聞やテレビなどのニュースを紹介し、その記事に対する何らかのコメントを加えたウェブページをblogと称しているケースが多いようだ。

この傾向は、昨年9月の同時多発テロ以降にさらに強まっている。政治に関心が高まるのと時を同じくして、政治や戦争、テロなどを題材にしたblogが急増。“war blog”などと呼ばれるようになった。高名な評論家やジャーナリストが運営しているblogはインターネット内だけでなく、一般社会にも一定の影響力を持つようになっているという。こうした背景には“BLOGGER”など、blogを簡単に作成できるサービスが登場してきたことがある。ニューヨークタイムズ(The Newyork Times)紙は「テクノロジーに疎いジャーナリストでさえも簡単にウェブを作ることができる。それがwar blog普及の原動力になっている」と指摘している。

BLOGGERのウェブサイト
BLOGGERのウェブサイト。誰でも簡単にblogを作成することができる。無料サービスと有料サービスがある
BLOGGERのウイザード
BLOGGERのサービスを使うと、画面のようなウイザードに従ってさまざまなデザインのblogサイトを作ることができる

今年5月には、米国の雑誌ニューズウイーク(Newsweek)に“blogはオールドメディアを殺すか?”という記事も掲載された。記事中、blogのオピニオンリーダー的人物の言葉として、次のような言葉が書かれていたのだから驚きだ。「2007年には多くの人々がニューヨークタイムズ(The Newyork Times)ではなく、blogからニュースを読むようになるだろう」。もっともニューズウイークはこのコメントについては「blogはメディアの世界にとっての素晴らしい付加物にはなるが、確立したオールドメディアの脅威にはならない」と結論づけているのだが。

さて、日本ではblogはどうなっているのか。
war blogといえる政治的なコメンタリーサイトはごく一部しかない。しかしblogという名前が輸入されてくるずっと以前から、“個人ニュースサイト”といった名前でblog的なサイトが数多く運営されている。歴史はかなり古い。その先駆けとして知られ、カリスマ的存在でもあった“ムーノーローカル”は1990年代後半に登場し、99年11月には個人サイトとしては異例の100万ページビューを達成。昨年8月に惜しくも閉鎖されてしまったが、日本のblog界にはムーノーローカルに触発され、その文体や形式を真似たフォロワーたちが今も数多く存在する。その意味では日本のblogは草創期でも黎明期でもなく、すでに幼年期を脱して青年期へと達しつつある状況といえるのかもしれない。

では、日本でのこうしたムーブメントは、果たして米国のblogブームと呼応していくのだろうか。あるいは独自の進化の道をたどるのだろうか。また今後、blogはインターネットやメディアの世界の中で、どのような道をたどっていくのだろうか。

ASCII24編集部は今回、日本のblog運営者にアンケート調査を実施し、blogについての意見を聞いた。約60のサイトに取材協力を申し込み、うち約40サイトから回答を得た。

blogという言葉はすでに定着しつつある?

質問:あなたは自分のサイトがblogであると考えていますか。

65%のサイトが「自分のサイトはblogだと思う」と回答。米国から輸入されたblogという言葉は、徐々に日本のネット世界にも浸透しつつあるようだ。

質問:あなたがblog(個人ニュースサイト)を始めたきっかけは何でしょう。

「他の個人ニュースサイトを見て、おもしろそうだと思った」(last stand)。他のblogに触発されて、と答えた人が約30%ともっとも多かった。だがそれ以上に注目されるのは、「自分のサイトが自然にblogへと発展した」と答えた運営者が意外に多かったという事実だ。

「当初はウェブで気になった情報を気まぐれに上げていくだけの普通の日記だったのが、企業のいろいろなニュースサイトを見ているうちに、いまのようなニュース寄せ集めサイトの形態へと変化していった」(qn/qc)。

「1998年に仲間うちでメーリングリストを作った。ここに、自分が興味を持ったニュースソースにコメントをつけてメールを1日3〜5通流していた。新聞を読むより情報が早くてわかりやすいと評判が良く、この情報をサイトにも載せれば仲間以外の人も見てくれるかと思ったのがきっかけ」(MechaMania's site)。

「ほとんど機能は変わらないのに、携帯電話と名前を分けられてしまったためにPHSは加入者が低迷していた。それをもっと流行らせようとサイトで主張しているうちにアクセスが増えるようになり、ニュースも扱うようになって今のblogの形になった」(useDDIpocket)。

こうした回答を寄せた人は、全体の約13%にも上った。これはblogが個人ウェブサイトのある種の完成型であることを示しているのだろうか。あるいはニュースのリンクを張り、そこにコメントを加えるという形式が、ただ単にサイトとして作りやすいということを意味しているだけなのかもしれない。

(編集部 佐々木俊尚)


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